Article 細菌:フィトクロムの発色団結合ドメインの構造から明らかになった感光ノット 2005年11月17日 Nature 438, 7066 doi: 10.1038/nature04118 フィトクロムは赤色光および近赤外光の受容体であり、細菌、菌類、および植物の各界で感光応答を誘導する。こうした応答には、細菌の光合成能や色素形成、また植物の葉緑体の発達および光形態形成などが含まれる。フィトクロムを構成するのは、単一のビリン発色団と共有結合するアミノ末端領域と、その後に続く、ヒスチジンキナーゼリレーで光のシグナルを伝達することが多い、カルボキシ末端の二量体形成ドメインである。本論文では、発色団ビリベルジンと結合したDeinococcus radioduransのフィトクロムがPr型基底状態にあるときの、発色団結合ドメインの3次元構造を示す。分解能を2.5 Åに高めた我々のモデルにより、Cys 24が発色団結合部位であることが再確認され、溶媒から保護されたビリン結合ポケットを形成する重要なアミノ酸の位置が特定され、切れ込みの深い珍しい形の三葉形のノット(結び目)構造がこの領域を安定化していることが明らかになった。この構造は、この種の光受容体のフォトクロミックな挙動の3次元的仕組みを初めてうかがい見せるものであり、高等植物フィトクロムの原核生物という祖先からの進化を説明する一助となる。 Full Text PDF 目次へ戻る