Letter 細胞:熱帯熱マラリア原虫のタンパク質相互作用ネットワーク 2005年11月3日 Nature 438, 7064 doi: 10.1038/nature04104 熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum)は最も重篤な型のマラリアを引き起こし、年間270万人もの命を奪っている。この原虫は世界的にこれほど重大であるにもかかわらず、そのタンパク質のほとんどは実験による性質の解明がなされていない。今回我々は、酵母(Saccharomyces cerevisiae)で熱帯熱マラリア原虫のタンパク質を発現させるむずかしさを回避できるハイスループット酵母ツーハイブリッド法を使って、この原虫のタンパク質間相互作用を調べあげた。原虫タンパク質フラグメントについて3万2000回を超える酵母ツーハイブリッド法スクリーニングから、2,846の固有の相互作用を同定したが、それらの大部分にはまだ特性がつかめていないタンパク質が最低1つ含まれている。ネットワーク連結性や、相互作用するフラグメントをコードする遺伝子群の共発現、特異的タンパク質ドメインの濃縮やGene Ontologyによる注釈付けなどの情報解析を使って、相互作用するタンパク質群を明らかにした。その中には、クロマチン修飾や転写、メッセンジャーRNAの安定性やユビキチン化にかかわるタンパク質群や、宿主細胞への侵入にかかわるタンパク質群が含まれる。これらのデータは、この重要なヒト病原体のタンパク質相互作用ネットワークを初めて詳細に記述したものである。 Full Text PDF 目次へ戻る