Letter 進化:強化は急速な異所的種分化を推進する 2005年10月27日 Nature 437, 7063 doi: 10.1038/nature04004 異所的種分化は個体群どうしの地理的隔離から起こる。遺伝子流動がない場合、変異や遺伝的浮動、また局所的適応を推進するような自然選択の間接的作用などの結果として、生殖的隔離が徐々に、また偶然に生じる。それに対して、強化による種分化は、非適応的な雑種形成を排除するような自然選択によって直接推進される。これにより、自身の系統の形質を選択する個体にはより大きな適応度がもたらされ、系統間の急速な種分化につながっていく可能性がある。複数系統がモザイク状に接触する地帯で1つの系統のうちの個体群にかかる自然選択が強化された場合にも、その個体群が、接触地帯外の異所的生息域にすむ本来の系統から分岐する可能性がある。今回我々はこれを検証するにあたり、熱帯雨林にすむカエルの一種の2系統間について、モザイク状接触地帯における分子レベルのデータや実験的交配、フィールドでの測定や交配相手選択実験を用いた。その結果、自然選択の強化によって、接触地帯にいる1つの個体群が、他の系統からだけでなく血縁の近い自身の系統の主体からも偶然に、有意の交配前隔離に至ったことがわかった。すなわち、強化が急速な異所的種分化を推進する可能性を持つことが示されたといえる。 Full Text PDF 目次へ戻る