Letter

脳:線条体ニューロンの活動は手続き記憶の動的な符号化と再符号化を反映する

Nature 437, 7062 doi: 10.1038/nature04053

1つの行動手続きを学習して深く染み込んだ癖にするには、その一連の行動を多数回繰り返さなくてはならないし、いったん覚えたその行動をしないように学習するのがむずかしいのは周知のことである。しかし、もう一度その癖を取り戻すことはすぐにでき、かつてその行動を引き起こしたきっかけを1回ないし数回与えさえすればよい。このような学習動態の基になる神経機構を特定するため、ラットでまず報酬つきの手続き課題を訓練し、次に消去訓練を与え、次に再獲得訓練を施して、その間、習慣行動に関係するとされている大脳基底核の一部構造である知覚運動線条体の複数のニューロンから長期記録を行った。皮質-基底核回路の節目にあたる線条体出力ニューロンの発火活動は、これらの学習の相ごとに、複数の局面で顕著に変化した。第一に、新たなパターンの課題に関連した集団発火が逐次形成され、逆転して元に戻り、さらに再出現した。第二に、課題と無関連な発火は抑制され、次いでリバウンドし、再度抑制された。この発火活動パターンの変化は、行動の成績変化と強く相関していた。我々は、皮質-基底核回路における課題表現のこうした変化が、習慣学習に特徴的な探索-活用行動の神経基盤だと提唱する。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度