Article 生物物理:AAA+モーターの再構築で明らかになったATP駆動機械の作動原理 2005年10月20日 Nature 437, 7062 doi: 10.1038/nature04031 6量体環構造をもつAAA+(さまざまな細胞活動に関係するATPアーゼの略)スーパーファミリーのATPアーゼは、巨大分子である構造体や複合体が分解されたり変性したりする細胞過程を駆動するが、これらの機械様酵素が用いる機構はあまりよくわかっていない。我々は今回、ATPアーゼClpXの活性あるいは不活性のサブユニットを共有結合させて6量体を作ることにより、多様な幾何配置の6量体が、酵素によるタンパク質基質のアンフォールディングと変性したポリペプチドの分解のためのClpPペプチダーゼへの転位を維持しうることを示す。これらの研究から、ClpXの1回の動作は単一のサブユニット内のATP加水分解によって発生することが示され、ATP加水分解が協調的に起こるとか決まった順番で起こるというモデルは排除されて、ヌクレオチドの加水分解が確率的に次々に起こることを示す証拠が得られた。この機構であれば、転位するポリペプチドに接触しているClpXサブユニットならどれでも、ATPを加水分解して基質のClpPへの取り込みを駆動でき、あるサブユニットが結合やATP加水分解に失敗してもそこで反応が行き詰まるのを防げる。非常にさまざまな4次構造と分子機能をもつエネルギー依存機械が、同様の非対称機構で作動していると考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る