Letter 植物:シロイヌナズナではSERRATEが茎頂分裂組織の機能と葉の軸性パターン形成を協調させている 2005年10月13日 Nature 437, 7061 doi: 10.1038/nature04052 顕花植物の葉は、茎頂分裂組織と呼ばれる多能構造が作り出す有限器官である。発生運命がいったん指定されると、葉は受光に特化した向軸(上)面とガス交換に特化した背軸(下)面とに分化する。分裂組織の活性と葉の向軸面という運命への分化との間に機能的関連があることが認識されて50年以上になるが、この相互作用の分子基盤は未解明である。シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)では、クラスI KNOX(KNOTTED1様ホメオボックス)遺伝子であるSHOOTMERISTEMLESS(STM)およびBREVIPEDICELLUS(BP)の活性が分裂組織の機能に必要であるが、葉には認められない。一方、HD-Zip III(クラスIIIホメオドメインロイシンジッパー)ファミリーに属するタンパク質は分裂組織の活性と葉の向軸面への分化運命をともに促進させる作用を示す。本論文では、ジンクフィンガータンパク質であるSERRATEがマイクロRNA(miRNA)遺伝子サイレンシング経路で作用し、HD-Zip IIIタンパク質の遺伝子であるPHABULOSA(PHB)の発現を制御しながら、KNOXの発現に対するシュート組織の反応能も制限していることを示す。したがって、SERRATEは分裂組織の活性と葉の軸性パターン形成とを協調的に調節している。 Full Text PDF 目次へ戻る