Letter 神経:外側視床下部オレキシンニューロンの報酬探索における役割 2005年9月22日 Nature 437, 7058 doi: 10.1038/nature04071 外側視床下部は、歴史的に報酬と動機付けにかかわる脳領域とされてきたが、これに関与する神経伝達物質の実体はわかっていない。オレキシン類(別称ヒポクレチン類)は、外側視床下部ニューロンに存在することが最近示された神経ペプチドである。ノックアウトや遺伝子導入による過剰発現の研究から、オレキシンニューロンは睡眠と覚醒にかかわるとされているが、これらのニューロンが、側坐核や腹側被蓋野を含む報酬に関連する脳領域に投射していることも知られている。したがって、オレキシンニューロンは報酬の機能や動機付けに役割を持っている可能性があり、これらのニューロンが摂食に関与するとする以前の報告とも符合する。本論文では、外側視床下部のオレキシンニューロンの活性化が、薬剤や食餌の報酬と関連した手掛かりに対する選択と強く関連していることを示す。さらに、外側視床下部のオレキシンニューロンを化学的に活性化すると、いったん消失した薬剤探索行動が復活することも示す。この復活効果は、オレキシンA拮抗剤の事前投与によって完全に抑制された。また、腹側被蓋野に直接オレキシンAペプチドを投与することでも、薬剤探索行動が復活した。これらの結果は、外側視床下部オレキシンニューロンが報酬探索、薬剤依存性とその再発において持つ新たな役割を示すものである。 Full Text PDF 目次へ戻る