Letter

細胞:Zmpste24プロテアーゼ欠損マウスに見られる老化の促進にはp53シグナル伝達系の活性化が関係する

Nature 437, 7058 doi: 10.1038/nature04019

Zmpste24(FACE-1とも呼ばれる)は、核膜の必須成分の1つラミンA(Lmna)の成熟にかかわるメタロプロテイナーゼである。Zmpste24欠損マウスとLmna欠損マウスはどちらも、老化促進の表現型と一致するような核構造の重大な異常と複数の組織病理学的異常を呈する。同様に、ヒトのさまざまな早老症候群も、ZMPSTE24あるいはLMNA遺伝子の変異によって起こる。このような重篤な疾患の基盤となる分子機構を解明するために、Zmpste24欠損マウス由来の組織における転写の変化を分析した。我々はZmpste24の欠損によってストレスシグナル伝達経路が誘導されることを示す。これはp53標的遺伝子が顕著に上方制御されていることで実証され、これに伴って細胞レベルでは老化表現型が、また生物個体レベルでは老化の促進がみられた。これらの表現型はZmpste24-/-Lmna+/-マウスでは大部分が救済され、またZmpste24-/-p53-/-マウスでは部分的にもとに戻った。これらの知見から、ラミンA前駆体の蓄積が原因で起こる核の異常によって活性化されるチェックポイント応答があることが立証され、癌抑制因子p53の過剰な活性化が老化促進を引き起こすという見方が支持される。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度