Letter 地球:ジュラ紀初期におけるメタン放出の天文学的な整調 2005年9月15日 Nature 437, 7057 doi: 10.1038/nature04037 炭素同位体(δ13C)が約5〜7‰という大きな負の偏位を示していることから、ジュラ紀初期(約1億8300万年前のトアルシアン初期)に全球の炭素循環に著しい摂動が加わったと考えられる。大陸棚でメタンハイドレートが解離した結果として、12Cに富む生物起源のメタンが急速に放出されたことが、この観測結果を説明できる仮説として提案されている。本論文では、英国のヨークシャー州で保存状態のよい泥岩から得られた、有機炭素同位体の分解能の高いデータについて報告する。このデータから炭素同位体の偏位は3回の急激な変化として起こっており、それぞれは−2‰から−3‰の変化であることが明らかになった。この炭素同位体測定と分解能の高い炭酸塩存在度データをスペクトル解析したところ、規則正しい周期性が明らかになった。我々はこの結果を、メタンの放出がこれら3回の急激な変化中に進行したことと、長期的な気候温暖化に加えて、天文学的な強制を受けた気候変動がこれらの急激な変化を支配していることの強力な証拠であると考える。また、最初の2つの急激なメタンの放出が海洋生物種の大規模な絶滅と同期していることもわかった。 Full Text PDF 目次へ戻る