Letter 工学:二重ポイントコンタクトスピン移動デバイスにおける位相同期 2005年9月15日 Nature 437, 7057 doi: 10.1038/nature04036 ナノメートルスケールの磁気デバイスにおけるスピン移動は、強磁性体がスピン偏極電流と相互作用して受けるトルク、そして電子のスピン角運動量から生じる。実験では、巨大磁気抵抗スピンバルブと磁気トンネル接合において、電流密度が107A cm-2を超えるとき、磁化の反転、あるいは高周波(GHz)の定常状態歳差運動が検出されている。スピン移動デバイスによって、高密度、低電力の磁気ランダムアクセスメモリー、あるいは直流に駆動されたナノメートルサイズのマイクロ波発振器が可能になるかもしれない。本論文では、2個の互いに極めて近くに配置した直径が80 nmの巨大磁気抵抗ポイントコンタクトにおいて、スピン移動に誘起された磁化振動が、約200 nm以下のコンタクト間隔のとき、ほぼ10 GHz弱から24 GHz強の周波数範囲にわたって、1個の共鳴へと位相同期できることを示す。このような間隔が狭いコンタクト対の出力電力は、もっと広い間隔(〜400 nm以上)で別々に共鳴しているコンタクト対の全電力の約2倍である。これは、密な間隔の対は位相シフトが0で位相同期していることを意味する。位相同期は、結合スピン移動デバイスの大規模アレイをマイクロ波発振器へ応用する際、出力電力を高める制御機構になりうるだろう。 Full Text PDF 目次へ戻る