Letter 細胞:ヌクレオソームのヒストン3のリシン4の脱メチル化にCoRESTが果たす必須の役割 2005年9月15日 Nature 437, 7057 doi: 10.1038/nature04021 我々は以前に、ニューロン特異的遺伝子の抑制に必要な多タンパク質複合体について報告し、BHC(あるいはBRAF-HDAC複合体)と名付けた。このBHC複合体は、ニューロンの遺伝子発現抑制因子REST(RE1-抑制転写因子)によって動員され、REST応答性遺伝子の抑制に関与することがわかっている。BHCは多タンパク質複合体で、ヒストンデアセチラーゼ(HDAC1または2)と、最近報告されたヒストン脱メチル化酵素(デメチラーゼ)(BHC110;LSD1、AOF2とも呼ばれる)という2つの酵素活性をもつ。今回我々は、BHC110を含む複合体の場合、組換えBHC110と比べて、ヒストンH3のリシン4(H3K4)の脱メチル化が約5倍増えることを明らかにする。また組換えBHC110はヌクレオソーム上のH3K4を脱メチル化できないが、BHC110を含む複合体はヌクレオソームでも簡単に脱メチル化する。組換えサブユニットを使ってin vitroでBHC複合体を再構成したところ、RESTのコリプレッサーCoRESTは、コアヒストンの脱メチル化の誘導だけでなく、ヌクレオソームになった基質の脱メチル化の促進においても必須の役割を果たすことが明らかになった。このヌクレオソームの脱メチル化は、CoRESTがBHC110とヌクレオソームの結合を強めた結果であることがわかった。in vivo細胞培養でCoRESTを欠失させると、REST応答性遺伝子の発現の抑制が解除され、H3K4のメチル化が亢進する。これらの結果を総合すると、CoRESTがin vitroでもin vivoでもH3K4の脱メチル化に不可欠な役割を果たしていることがはっきりわかる。 Full Text PDF 目次へ戻る