Article 医学:Junタンパク質の表皮での誘導性欠失によって起こる乾癬に似た皮膚疾患と関節炎 2005年9月15日 Nature 437, 7057 doi: 10.1038/nature03963 乾癬は繰り返し発症する皮膚と関節の炎症性疾患で、かなりの罹患率が見られる。今回我々は、乾癬病変では、JunB遺伝子(ゲノムの乾癬感受性領域であるPSORS6に位置する)の発現が表皮角化細胞で減少していることを報告する。また、成体マウスでJunBおよびその機能的関連遺伝子であるc-Junの表皮での誘導性欠失が起きると、関節炎病変を含め、乾癬の組織学的および分子的な特徴に近似した表現型が(2週間以内に)生じる。関節炎病変の進行には、皮膚の表現型とは異なり、T細胞とB細胞、および腫瘍壊死因子受容体1(TNFR1)を介するシグナル伝達が必要である。発病に先立って、変異角化細胞では以前に乾癬感受性領域のPSORS4に存在することが明らかになっている2つの走化性タンパク質(S100A8とS100A9)がin vivoおよびin vitroで強く誘導される。我々は、角化細胞でのJunB/アクチベータープロテイン1(AP-1)の欠失がケモカイン/サイトカインの発現を引き起こし、これが好中球およびマクロファージを表皮に移動・集合させて、乾癬で見られる表現型の変化を助長すると考える。したがって今回のデータは、表皮の変化が乾癬における皮膚病変と関節炎の両方を引き起こすのに十分であるという仮説を裏付けている。 Full Text PDF 目次へ戻る