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医学:プリオンタンパク質の構造変化によって起こる表現型の迅速な切り換え

Nature 437, 7056 doi: 10.1038/nature03981

これまで核酸だけに限られているとされていた感染性や遺伝といった現象にタンパク質が関係していることが、さまざまな系でわかってきている。このような異例なタンパク質はプリオンとよばれ、アミノ酸配列の相同性はないが、in vivoで複数の物理的状態、したがって複数の機能的状態をとる能力をもつという性質によりひとまとめに定義されている。新しく合成されたプリオンタンパク質は、通常すでに細胞内に存在するプリオンと同じ型となるので、in vivoで生じるこの折りたたみの偏りによって、折りたたみ方に対応する表現型がほぼ忠実に伝達される。プリオン表現型と非プリオン表現型との切り換えはin vivoでも起こり得るが、この切り換え時に既存タンパク質がどうなるのか、また切り換えが新しい形質の出現にどう影響するかは、重要な問題だがまだ解明されていない。今回我々は、酵母プリオンSup35/[PSI +]の表現型切り換えを引き起こすタンパク質の状態変化を明らかにした。このプリオン型は、Sup35合成にあたって開始されるもう1つの不適切な折りたたみ経路による特殊化を必要とせず、成熟タンパク質によって生じうる。タンパク質のとる安定型構造の1つから別のものへのこのような変換にともなってSup35活性が消失し、1回の細胞周期の間に細胞の表現型の急激な変化が起こる。

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