Letter 古気候:熱帯アフリカにおける白亜紀の河水流出量に対する軌道強制力と海洋の応答 2005年9月8日 Nature 437, 7056 doi: 10.1038/nature03976 非常に温暖な白亜紀において、熱帯地方は全球の海洋と大気循環や生物地球化学的な循環の駆動要因であったと考えられてきたが、極端な温室効果のみられる条件下での軌道強制力、淡水流出、大陸縁辺部の生物地球化学的な特徴の間の関係は十分に解明されていない。本論文では、象牙海岸沖の堆積物コアから得られた、淡水流出の地球化学的なトレーサー記録を示す。この記録は白亜紀までさかのぼり、軌道の歳差運動が駆動要因となってアフリカの気候に乾燥期と湿潤期が交互に訪れたことを示している。全球気候モデルを用いて歳差運動に支配される河水流出パターンについてシミュレーションを行った結果、海洋の酸素欠乏と黒色頁岩の沈殿は河水流出量の増大により直接引き起こされ、北半球の分点が近日点(太陽と地球が最短距離になる点)と一致した時期に特定的に起こっていたことが示された。これらのことから、温暖な気候では、熱帯の大陸沿岸の海洋は河水放出量の緩やかな変化に対しても急速かつ鋭敏に反応していると考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る