Letter 医学:NOTCH1の突然変異が大動脈弁疾患を引き起こす 2005年9月8日 Nature 437, 7056 doi: 10.1038/nature03940 大動脈弁の石灰化は、成人心疾患の原因の第3位を占める。発生率は加齢と共に上昇し、人口の1〜2%に発症する二尖大動脈弁と関連する場合が多い。高い発症率にもかかわらず、弁の石灰化の機序も、大動脈弁が3枚ではなく2枚の小葉性の弁になる発生学的起源も明らかにされていない。本論文では、シグナル伝達および転写の制御因子であるNOTCH1における変異が、非症候性の常染色体優性遺伝を示すヒトの家系でのさまざまな大動脈弁発生異常および重篤な弁の石灰化を引き起こすことを示す。弁の石灰化という表現型と一致して、Notch1の転写物はマウスの発生中の大動脈弁に最も豊富に存在し、Notch1は骨芽細胞の細胞運命に関する中心的転写制御因子であるRunx2の活性を抑制した。Notch1のシグナル伝達によって活性化される転写抑制因子のhairy関連ファミリー(Hrt)は、Runx2と物理的に相互作用し、ヒストンデアセチラーゼ活性とは無関係にRunx2の転写活性を抑制する。これらの結果は、NOTCH1の変異が大動脈弁の発生初期における異常およびその後のカルシウム沈着の抑制解除を引き起こし、進行性の大動脈弁疾患の誘因となることを示唆している。 Full Text PDF 目次へ戻る