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医学:リン酸化c-JunはTCF4と相互作用して腸管の癌発生を制御する

Nature 437, 7056 doi: 10.1038/nature03914

原癌遺伝子産物であるc-Junは、多種類の腫瘍で活性が増強されるAP-1転写因子の構成因子である。AP-1機能誘発の重要な機序は、c-Jun アミノ末端キナーゼ (JNK)によるc-Junアミノ末端のリン酸化である。リン酸化されたc-Junは生物学的により活性の高い状態となる。その理由の1つは、リン酸化によってc-Junと結合相手との相互作用が可能になることである。本論文では、リン酸化c-JunがHMG-box転写因子であるTCF4と相互作用し、c-Jun、TCF4およびβ-カテニンからなる3成分複合体を形成することを示す。クロマチン免疫沈降アッセイによりc-junのプロモーターにおいてc-JunとTCF4がJNK依存的に相互作用すること、またレポーターアッセイからは、c-JunとTCF4は協調してc-junのプロモーターをβ-カテニン依存的に活性化することが明らかになった。腸管の癌のApcMinマウスモデルでは、c-Junアミノ末端のリン酸化を遺伝子操作により阻害したり、腸管特異的な条件でc-junを不活化すると腫瘍の数や大きさが減少し、生存期間が延長した。したがって、リン酸化依存的に起こるc-JunとTCF4の相互作用は、共にWNTシグナル伝達によって活性化される、JNKとAPC/β-カテニンという2つの異なる経路を統合することにより腸管の腫瘍発生を制御している。

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