Letter 気候:宇宙から観測された中国上空対流圏における二酸化窒素の増加 2005年9月1日 Nature 437, 7055 doi: 10.1038/nature04092 化石燃料の燃焼とバイオマス燃焼からの排出物は局地的に空気の質を悪化させ、全球の対流圏の化学的性質に影響を与えている。窒素酸化物はあらゆる燃焼過程から排出され、光化学反応によって誘発される触媒反応によるオゾンの生成に重要な役割を果たしており、その結果として夏季のスモッグを出現させたり、全球の対流圏のオゾン濃度を増加させたりしている。窒素酸化物の放出は、硝酸の堆積も引き起こし、少なくとも局地的には、地上に入射する可視光を吸収することによって放射強制力の影響を増大させている。多くの産業国で窒素酸化物の濃度は減少すると予測されているが、アジアの一部の地域では急速な経済発展により窒素酸化物がかなり増加する可能性がある。本論文では、1996年から2004年にかけてGOMEとSCIAMACHYの二つの衛星測器から得られた二酸化窒素の対流圏のコラム量を示す。ヨーロッパと米国の一部の地域の上空では二酸化窒素の量がかなり減少していることがわかった。しかし中国の工業地域の上空では約50%の大きな増加が見られ、その年間成長率も加速傾向を示しており、近年のボトムアップ方式のインベントリーからの予測を上回っていることがわかった。 Full Text PDF 目次へ戻る