Letter 地球:海洋地殻の下にある固化したレンズ状マグマ 2005年8月25日 Nature 436, 7054 doi: 10.1038/nature03944 地球の海洋地殻は大洋中央海嶺で生成されるマグマ供給系から結晶化したものである。海洋地殻上層の生成には地殻中層に存在する単一のマグマ体がかかわっていると考えられているが、下層地殻が同じマグマ体から形成されたか、あるいは地殻底部に位置するレンズ状のマグマ体から主に結晶化したものであるかは明らかではない。熱モデリング、トモグラフィ、コンプライアンス、および広角地震探査からは、高速から中程度の拡大速度を持つ拡大中心近傍のモホ遷移層内にはハンレイ岩溶融体の蓄積が存在すると考えられ、これは地質学的証拠からも支持されている。しかしながら、現在までモホ遷移層内にそのような構造が存在することを示す反射断面像は得られていなかった。本論文では、中程度の拡大速度を持つファンデフーカ海嶺をまたいで収集された約1,500 kmのマルチチャンネル地震データの解析で得られた、モホ遷移層内の複数の反射構造の断面像を示す。この観測からは、得られた反射面の原因は、ダナイト、または残積成マントルカンラン岩内にあるレンズ状のハンレイ岩と溶融体の蓄積である可能性が最も高いと考えられ、地殻は複数のマグマ体から生成されたという仮説を支持する結果となっている。 Full Text PDF 目次へ戻る