Letter 地球:帯水層と海洋沿岸域の間の水の交換に見られる季節振動 2005年8月25日 Nature 436, 7054 doi: 10.1038/nature03935 陸上および海洋起源の地下水は、海底下からの地下水放出として沿岸表層水へ流れ込み、海洋沿岸域への栄養素、汚染物質、微量元素の重要な供給源となる。大量の塩水放出が直接測定により観測され、また地球化学的トレーサーから推定されているが、この放出と釣り合うような海水の十分な流入は観測されていない。地球化学的トレーサーからはまた、海底下からの地下水の放出速度変化と、沿岸へ地下水を送り出す内陸における涵養の季節振動との間に時間的遅延が存在することが考えられる。本論文では、一般化した沿岸地下水系のモデル研究と共に、マサチューセッツ州Waquoit湾で得られた水力学的勾配と沖合での流量の測定結果を用いて、季節的な地下水面高度変化により支配されている淡水−塩水境界の移動によって、内陸での涵養サイクルから遅れた大量の塩水放出を説明できることを示す。海水は、冬季に淡水−塩水境界が陸側に移動するにつれて帯水層に取り込まれ、夏季に境界が海側に移動するにつれて沿岸水に放出されることがわかった。この結果は、内陸での季節的な水文学的サイクルと沿岸の帯水層内の塩水地下水系との間の関連を実証するもので、沿岸水への化学物質の供給にはおそらく重要な季節変動があるものと考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る