Letter 細胞:弛緩状態のミオシンフィラメントの原子モデル 2005年8月25日 Nature 436, 7054 doi: 10.1038/nature03920 筋肉の収縮では、太いフィラメント上のミオシン頭部と、細いフィラメント上のアクチンサブユニットの周期的な相互作用が起こっている。どちらか一方、あるいは両方のフィラメント上の分子スイッチによってこの相互作用が阻害されると筋肉は弛緩する。ミオシンの弛緩した(スイッチがオフになった)構造についての知見は、リン酸化によって調節されている平滑筋ミオシン分子の電子顕微鏡研究から得られている。これらの研究によれば、スイッチオフの状態は、ミオシン頭部の一方にあるアクチン結合領域ともう一方にあるコンバーター領域との非対称な分子内相互作用によって起こり、頭部が両方ともオフになると考えられている。これは、単離したミオシン分子に関しては納得のいく弛緩のモデルだが、天然のミオシンフィラメントでもこの構造が存在するかどうかは明らかになっていない。今回我々は、リン酸化によって調節される横紋筋の太いフィラメントの構造を、低温電子顕微鏡を用いて解析した。三次元の再構成と原子フィッティング法からは、この「相互作用する頭部」構造が横紋筋フィラメント中にも存在することが示され、この構造がさまざまな種において広く、平滑筋の太いフィラメントとミオシンが制御する横紋筋の太いフィラメント両方の弛緩状態の基本である可能性が示唆される。 Full Text PDF 目次へ戻る