Letter 免疫:ハッサル小体は人の胸腺内で樹状細胞にCD4+CD25+調節性T細胞を誘導するよう指示する 2005年8月25日 Nature 436, 7054 doi: 10.1038/nature03886 150年以上前に人の胸腺で初めて報告されたハッサル小体は、胸腺髄質内に存在する上皮細胞集団であり、その構造の物理的な性質は哺乳類種によって異なる。ハッサル小体は、胸腺内でアポトーシスを起こした胸腺細胞の除去と発生段階の胸腺細胞の成熟の両方に働いていると考えられてきたものの、その機能はよくわかっていなかった。本論文では、ヒトのハッサル小体が胸腺ストロマリンホポエチン(TSLP)を発現することを報告する。ヒトTSLPはCD11c陽性の胸腺樹状細胞を活性化して、CD80とCD86を高レベルで発現させる。これらのTSLPで条件付けられたの樹状細胞は次いでCD4+CD8-CD25-胸腺T細胞の増殖と、CD4+CD25+FOXP3+(forkhead box P3)調節性T細胞への分化を誘導することができる。この誘導はペプチドと主要組織適合遺伝子複合体クラスII間の相互作用およびCD80、CD86とインターロイキン2の存在に依存する。免疫組織化学的解析から、CD25+CTLA4+(cytotoxic T-lymphocyte-associated protein 4)調節性T細胞が胸腺髄質内で、活性化樹状細胞または成熟樹状細胞およびTSLPを発現するハッサル小体が結合していることがわかった。これらの知見から、ハッサル小体は中から高アフィニティーの自己反応性T細胞の樹状細胞による二次的な正の選択において重要な役割を持ち、この選択が胸腺内でのCD4+CD25+調節性T細胞の産生へとつながるものと考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る