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細胞:条件的なテロメラーゼ誘導によって毛嚢幹細胞の増殖が起こる

Nature 436, 7053 doi: 10.1038/nature03836

TERTはテロメラーゼのタンパク質成分で、染色体の末端にテロメア反復配列をde novoに付加することでテロメアの機能を保つ働きをする。ヒトの癌の90%ではTERTが再活性化されている。正常な組織ではTERTは幹細胞と前駆細胞で発現されているが、これらの細胞でTERTが果たしている役割は完全にはわかっていない。今回我々は、マウスの皮膚上皮に導入したTERT遺伝子を条件的誘導すると、テロゲン(毛嚢周期の休止期)からアナゲン(毛嚢周期の成長期)への速やかな移行が起こり、毛のたくましい成長が促されることを示す。TERTの過剰な発現がこの移行を促進するのは、毛嚢の隆起領域にある静止状態の多能性幹細胞の増殖を引き起こすからである。TERTのこの新しい機能には、テロメア反復配列付加の鋳型をコードしているテロメラーゼRNA成分は不必要で、したがって反復配列合成の働きとは別の機構を介していると考えられる。これらのデータは、TERTはすでに実証されているテロメア伸長における役割の他に、休止中の幹細胞の増殖を、テロメア伸長とは異なった経路を介して促進することを示している。

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