Letter 生態:土壌有機物プールは易分解性でも難分解性でも温度変化に対して同様の反応を見せる 2005年1月6日 Nature 433, 7021 doi: 10.1038/nature03138 土壌有機物(SOM)の分解と土壌温度との関係解明は、土壌に蓄えられた炭素に気候変動が及ぼす作用の予測に影響してくる。現行の見方では、易分解性土壌炭素の分解は温度変化に感受性があるが、難分解性成分の分解は感受性がないとされている。そこで、無機土壌中の難分解性の炭素もしくは有機物は地球温暖化の影響をほとんど受けないと予想されている。だが、予想される今後の土壌炭素貯蔵の全球的パターンおよび規模は主として、これらの難分解性炭素プールの温度感受性にかかってくると思われる。我々はこの感受性について調べるため、温度条件を変化させて土壌を保温した。本論文では、SOM分解または土壌の基礎呼吸速度が、土壌の深さ、試料採取方法、保温時間の長さに伴うSOM成分の変化によって有意に影響を受けたことを報告する。しかしSOM分解の温度感受性はSOM成分の変化によって影響を受けなかったことから、難分解性有機物プールの温度感受性は易分解性プールのものと有意な差はなく、したがってどちらの種類のSOMも地球温暖化に同様の反応をすることが示唆される。 Full Text PDF 目次へ戻る