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気候:南極の氷河作用と太平洋におけるより深い深度での炭酸カルシウム補償の急速で段階的な開始

Nature 433, 7021 doi: 10.1038/nature03135

炭酸カルシウムが表層水から取り込まれる速度と溶解する速度とが等しい海洋深度は、炭酸カルシウム補償深度と呼ばれている。現在この深さは、海洋盆の間、そして海洋盆中でいくらか変動があるが、約4,500 mである。炭酸カルシウム補償深度は海洋の酸性度と関係があり、海洋の酸性度はさらに大気の二酸化炭素濃度、つまり全球の気候と関連している。炭酸カルシウム補償深度の変化の地質記録からは、南極大陸において相当量の永久氷床が初めて現われた時代である始新世/漸新世境界(約3,400万年前)付近で、この値が1 km以上の大幅な増大を示すことがわかる。しかし、これら2つの事象の間の関係については不明である。本論文では、熱帯太平洋から得られた海洋堆積物の炭酸塩含有量および炭素と酸素の同位体組成の、始新世と漸新世の境界付近をカバーする記録について報告する。炭酸カルシウム補償深度は以前に報告された結果よりも急速な変化を示し、変化は2段階(各段階は約4万年)の急落という形で起こり、南極氷床の成長の段階的な開始と同期していたことがわかった。氷河作用は、地球の気候的な条件が氷河形成に向けて整った後に、太陽を回る地球の軌道のために冷夏が起こりやすくなる期間があったことで開始された。始新世/漸新世境界にまたがる酸素同位体組成の変化は、南極氷床の成長のみで説明するには大き過ぎるので、これは同時代に起こった全球的な寒冷化や北半球の氷河作用の存在をも示すものと考えられる。

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