Letter 海洋:大西洋深層西岸境界流が南緯8度で複数の渦流に分解する 2004年12月23日 Nature 432, 7020 doi: 10.1038/nature03134 深層水が形成される高緯度水域を湧昇水域と結びつける深層西岸境界流が、全球的な海洋循環の一部として存在することが、40年以上前に想定された。こういった大洋流はすべての大洋海盆の大陸斜面に沿って存在することが認められており、深さ1,500〜4,000 mに中核部が存在する。大西洋では、この深層西岸境界流は毎秒(10〜40)×106 m3の海水を運ぶと推定され、北大西洋深層水を、グリーンランドとスコットランドの間の流出域およびラブラドル海から、南大西洋と南極周極流へ輸送している。本論文では、2000年〜2003年の期間に得られた直接の流速および水量の観測値に海洋循環の数値モデルによる結果を加え、大西洋深層西岸境界流が南緯8度で分解することを示す。この緯度の南側では、北大西洋深層水は、一つの連続的な流れによってというよりも移動する複数の渦流によって、南大西洋に輸送される。我々のモデルを用いたシミュレーションは、南北方向の鉛直循環の現在の強さでは、深層西岸境界流は複数の渦流に分解することを示している。鉛直循環が現在より弱い場合には、層流をなす安定した一つの境界流としてそのまま分解しないで流れる可能性がある。 Full Text PDF 目次へ戻る