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生態:表面に吸着されたリンが植物プランクトンのレッドフィールド化学量論比に及ぼす影響

Nature 432, 7019 doi: 10.1038/nature03125

海洋植物プランクトンの炭素:窒素:リン=106:16:1というレッドフィールド比は、海洋における生物地球化学の基盤の1つであり、藻類生理学、古気候学、地球気候変動などに適用されている。しかしこの比は、藻類の栄養状態の変化および分類の仕方によってかなり変動する。本論文では、レッドフィールド比がリンの表面吸着プールおよび細胞内プールへの配分によっても大きな影響を受けることを報告する。アイアカシオTrichodesmiumの自然個体群および培養標品におけるC:N:表面吸着性P比(80〜105C:15〜18N:1P)およびC:N:総P比(71〜80C:13〜14N:1P)はレッドフィールド値に近く、また相互間で有意な変動は見られなかった。これとは対照的に、細胞内における比は一貫してレッドフィールド比より大きい値を示した(316〜434C:59〜83N:1(細胞内P))。細胞内における比が大きいことは、N2固定速度の低下と関連しており、リンの不足が示唆される。他の藻類種でも表面吸着リンプールはかなり大きく、今回のアイアカシオで得られた結果は、全ての植物プランクトンに一般的に適用可能と考えられる。栄養制限因子を元素組成から正確に評価するためには、さまざまな植物プランクトンのリン量を測定する必要があろう。レッドフィールド比との偏差は、生物学的過程というよりも、リンの表面吸着に起因する可能性が高く、またこのような形のリンの除去は、海洋の栄養素調査一覧や生態系モデルの解釈に影響を及ぼす可能性がある。

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