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進化:Trichomonasのヒドロゲノソームはミトコンドリア複合体IのNADHデヒドロゲナーゼ・モジュールを有している

Nature 432, 7017 doi: 10.1038/nature03149

ヒドロゲノソームはATPや水素を生成する小器官で、二重膜に包まれ、多様な嫌気性真核生物に備わっている。細胞内共生説の中には、ヒドロゲノソームはミトコンドリアと相同だとする見方がある一方、ヒドロゲノソームはミトコンドリアの起源となった細胞内共生生物とは違う嫌気性細菌から生じたとする見方もある。今回我々は、ミトコンドリアの呼吸鎖の第1段階にあたる複合体IのNADHデヒドロゲナーゼ・モジュールの51-kDaおよび24-kDaサブユニットが、原虫Trichomonas vaginalisのヒドロゲノソームで活性であることを報告する。精製したTrichomonasの酵素は、ミトコンドリアのNADHデヒドロゲナーゼと同様に、ユビキノンなど各種の電子伝達体を還元できるが、このミトコンドリア酵素の場合と違って、水素生成に使われる電子伝達体のフェレドキシンも還元できる。NADHデヒドロゲナーゼの存在が今回わかったことで、ヒドロゲノソームがリンゴ酸の酸化後にNAD+をどうやって再生するのかという長年の謎が解ける。系統発生解析から、Trichomonasの51-kDa相同体がミトコンドリアの51-kDaと共通の祖先をもつことが考えられる。H2生成経路への複合体Iサブユニットの動員は、ミトコンドリアとヒドロゲノソームが、細胞内共生でできた同一小器官に由来する好気性と嫌気性の相同体であることを示す証拠となる。

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