Letter 遺伝:トウモロコシの形作りにおけるbarren stalk1遺伝子の役割 2004年12月2日 Nature 432, 7017 doi: 10.1038/nature03148 高等植物の形態は、栄養成長期・生殖成長期に作られる側生分裂組織(少数の幹細胞の集合)の活性により決定される。側生分裂組織がつくりだす分枝や花序は、植物がどのような形態に成長するかを決定するとともに、植物のさまざまな形態を進化させる上でも大きな役割を果たしてきた。本論文では、トウモロコシ地上部の側生分裂組織の発生に必須の非典型塩基性へリックス・ループ・へリックスタンパク質をコードするbarren stalk1を単離したことを報告する。barren stalk1はトウモロコシ花序の形態形成の最初期過程に関わるだけではなく、teosinte branched1遺伝子とともに栄養成長期の側成分裂組織の形成をも制御する。トウモロコシの形態は、収量、育種戦略、栽培の機械化などに影響するため、古代の農耕民にとっても近代の農家にとっても重要な選抜対象であり続けた。我々は、barren stalk1領域のヌクレオチド多型を調べることで、トウモロコシの遺伝子源には、トウモロコシの祖先種であるテオシンテから2つのハプロタイプが持ち込まれ、現代の栽培種にはそのうちの片方のみが導入されたことを明らかにした。この事実は、barren stalk1遺伝子が栽培上の目的で選抜を受けたことをうかがわせる。 Full Text PDF 目次へ戻る