Letter

物理:高濃度タンパク質溶液およびコロイドにおける平衡クラスター形成

Nature 432, 7016 doi: 10.1038/nature03109

粒子間相互作用、凝集、クラスター形成を制御することは、さまざまな病気の過程におけるクラスター形成からタンパク質の結晶学やフォトニック結晶の製造にいたる数々の分野で重要である。最近、短距離引力ポテンシャルをもつコロイド粒子間の相互作用の記述が発展したことで、準安定液−液相分離や(引力および斥力ガラス(attractive and repulsive glasses)の存在や、過渡的ゲルのような)動的に拘束された状態の形成などの興味深い知見が得られた。新たに出現しつつあるガラスパラダイムは、コロイド−高分子系や高濃度タンパク質溶液といった複雑なソフトマター系にうまく適用されている。しかし、クラスター相の高頻度出現のような興味深い問題が残っている。今回我々は、タンパク質溶液とコロイド−高分子混合物という2つのモデル系を小角散乱法と共焦点顕微鏡で研究したので報告する。どちらの系においても短距離引力と長距離斥力の組み合わせによって小さな平衡クラスターが生じることを示す。タンパク質結晶化の際の核生成についての今回の知見と、タンパク質またはDNAの自己集合、および以前に観察されたコロイド懸濁液中でのクラスターとゲル相の生成との関係を議論する。

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