Letter 材料:非晶質酸化物半導体を使った透明でフレキシブルな薄膜トランジスタの室温形成 2004年11月25日 Nature 432, 7016 doi: 10.1038/nature03090 フレキシブルな基板上に作製する透明な電子デバイスは、シリコン系エレクトロニクスでは解決できない新しく立ち上がりつつある技術的要請に応えるものと期待されている。活発に研究されているフレキシブル素子にはペーパーディスプレイやウェアラブルコンピューターなどがある。これまでは主に水素化アモルファスシリコン(a-SiH)や有機半導体を使ったフレキシブルデバイスが研究されてきた。しかし、これらデバイスの性能は、実際のコンピューターに使われるトランジスタや電流駆動である有機発光ダイオードディスプレイに使うには十分といえない。高性能デバイスの作製は、プロセス温度とデバイス性能との間でトレードオフであるため挑戦的な課題である。本論文では、この問題を、透明な薄膜トランジスタ(TTFT)の活性チャネルに新しい半導体材料、すなわち、In-Ga-Zn-O系の透明なアモルファス酸化物半導体(a-IGZO)を使って解決することを提案する。室温でポリエチレンテレフタレート上に蒸着したa-IGZOは、10 cm2V-1s-1を越えるホール効果移動度を示した。この値は水素化アモルファスシリコンの場合より1桁高い。ポリエチレンテレフタレートシート上に形成したTTFTは6〜9 cm2V-1s-1の飽和移動度を示し、デバイス特性はTTFTシートを繰り返し曲げても安定であった。 Full Text PDF 目次へ戻る