Letter 進化:野外実験用のトカゲ個体群にみられる捕食者誘導型の行動シフトと自然選択 2004年11月25日 Nature 432, 7016 doi: 10.1038/nature03039 進化上の変化に行動が果たす役割については長年にわたって議論が続いている。1つの見方によれば、行動の変化は生物と環境との相互作用の在り方を変えて個体に新しい選択圧をかけ、ひいては進化の分岐を押し進める可能性があるとされる。別の見方では、行動変化は進化上の変化を遅らせるように作用する可能性があるとする。つまり、生物は新しい環境条件に直面して行動パターンを変えることにより新しい選択圧にさらされるのを最小限にできると考える。後者で説明される行動による制約作用は、系統内での進化の平衡状態やクレード内のニッチ維持の説明づけとしてよく引き合いに出されてきた。しかし、行動の変化により新しい環境での進化の作動が抑止されるとする説が、実験的に検証されたことはない。我々は今回、完全な自然個体群を利用して、条件が制御され、複数実験現場で反復された選択についての実験研究を行った。そして、導入した捕食者が存在するとトカゲは生息場所の使い方を変化させるが、こうした行動のシフトが実験個体群での自然選択パターンの変化を妨げないことを示す。 Full Text PDF 目次へ戻る