Letter 生化学:ヒト5′→3′エキソヌクレアーゼXrn2は共転写切断部位での転写終結を促進する 2004年11月25日 Nature 432, 7016 doi: 10.1038/nature03035 真核生物のタンパク質コード遺伝子にはメッセンジャーRNAの末端を示すポリ(A)シグナルがあり、下流でのRNAポリメラーゼII(Pol II)による転写の終結に関与する。転写終結の起こる仕組みとしては、ポリ(A)シグナルと出合うことにより転写伸長因子が解離し、Pol IIが転写終結可能な状態になるという「抗終結」機構が考えられる。またこれとは別の「魚雷」モデルでは、ポリ(A)部位での切断によって保護されていないRNAの5′末端が生じ、これが5′→3′エキソヌクレアーゼ活性(魚雷)によって分解されるためにPol IIが鋳型DNAから解離すると考える。しかし、プロセシングされない転写産物が転写終結部位までずっと読み取られてから上流のポリアデニル化が起こるため、このモデルは疑問視されていた。しかし、ヒトβ-グロビン遺伝子のポリ(A)シグナルよりも1キロ塩基下流に位置する新生転写産物には、共転写切断(CoTC)活性があり、これがポリ(A)シグナルと共に働いて効率のよい転写終結を起こす。このCoTC配列は自己触媒RNA構造で、急速に自己切断を起こす。本論文では、CoTCがRNAの遊離5′末端をつくることによって転写終結の先駆けとなり、この末端をヒト5′→3′エキソヌクレアーゼXrn2が認識することを明らかにする。この下流切断産物がXrn2によって分解され、その結果、魚雷モデルで想定されたように転写が終結する。 Full Text PDF 目次へ戻る