Article 医学:修飾型siRNAの全身投与によって内在性遺伝子を抑制する治療 2004年11月11日 Nature 432, 7014 doi: 10.1038/nature03121 RNA干渉(RNAi)は、病気の原因となる遺伝子を抑制する治療法として大いに期待されている。特に、いわゆる「薬の効かない」標的、つまり低分子やタンパク質、モノクローナル抗体といった従来の治療法に反応しない標的をコードする遺伝子の抑制に有望である。in vivoでRNAi技術による遺伝子抑制を実現するうえで、最大の問題となるのはRNAiの送達である。今回我々は、化学修飾された低分子干渉RNA(siRNA)をマウスの静脈内に注射すると、アポリポタンパク質B(apoB)をコードする内在遺伝子を抑制できることを明らかにする。化学修飾したsiRNAの投与によって、肝臓と空腸のapoBメッセンジャーRNAが抑制され、血漿のapoBタンパク質濃度が低下し、総コレステロールが減少した。また、これらのsiRNAがヒトapoBも抑制することを、トランスジェニックマウスモデルで明らかにした。このin vivoでの研究で、siRNAの作用機構はRNAiを介したmRNAの分解によることが明らかになり、またapoBのmRNAの分解は予想された部位で特異的に起こっていることがわかる。これらの知見から、siRNAが病気の治療に役立つ可能性が実証される。 Full Text PDF 目次へ戻る