Letter 惑星:もっとも若い年代の月の火成岩から示される月のKREEP火成活動の延長 2004年11月11日 Nature 432, 7014 doi: 10.1038/nature03070 最初に月(あるいはその最上層)が固化したときにはさまざまな種類の岩石が生成し、引き続いて溶融、混合したことで、月の石の試料中でみられる組成の多様性を生む結果となった。この月全体に広がった融解層(マグマの海)から結晶化した最初の岩石はかんらん石と輝石を含み、その後に形成された斜長石に富んだ岩石より組成的には進化していない。マグマの海の最後の数パーセントにあたる結晶化の最終段階では、不適合元素のカリウム(K)、希土類元素(REE)、リン(P)などが強く濃集した物質が生成された(KREEPと呼ばれる)。KREEP中のウラニウムやトリウムなどの放射性元素の崩壊は、より最近に月で起きた火成活動に対して必要な熱エネルギーを供給したと考えるのが一般的である。しかしながらKREEPに富んだ試料の年代は、38億年前から46億年前の月の火成活動の初期の段階に限定されており、KREEPがより最近の月の火成活動に直接関係していることを示す物理的証拠はなかった。そこで本論文では、もっとも年代の若い月の試料の解析に基づいて、KREEPの火成活動がさらに10億年延長されることを示す証拠を提示する。 Full Text PDF 目次へ戻る