Letter 宇宙:火星における硫酸マグネシウム塩類および水の歴史 2004年10月7日 Nature 431, 7009 doi: 10.1038/nature02973 塩堆積物中の硫酸塩のおよそ30質量パーセント濃度がおそらく水和した形で存在しているとの最近の報告がある。このことから、探査機オデッセイによる全球探査で観測された赤道域のH2Oを説明する際の硫酸塩の役割が示唆される。存在するだろう含水塩の中で、MgSO4・nH2O系のものは多くの水和状態をもつ。本論文では、これらの相のいくつかが、火星表面の条件下で可能なH2O含有量を制約するさまざまな温度、圧力、そして湿度に曝されていることについて報告する。我々は、結晶構造とH2O含有量が、温度−圧力の履歴に依存しており、ゆっくりとした脱水の反応動力学をもつ非晶質の水和相が相対湿度1パーセント未満で形成され、さらに平衡計算が火星表土の実際のH2O担持能力を反映しない可能性があることを見出した。硫酸マグネシウムの塩類は、オデッセイの観測の一部を説明するために十分なH2Oを保持することができる。MgSO4・nH2O系における相は温度と湿度に影響を受けやすいため、火星における水の履歴について多くを明らかにすることが可能である。しかし、それらは容易に変化するため、火星で収集された含水塩を変質させることなく地球へ回収するのは不可能と考えられ、in situでの正確な分析が不可欠であろう。 Full Text PDF 目次へ戻る