Letter 物理:電子あるいはホールドーピングにより制御された室温強磁性ナノチューブ 2004年10月7日 Nature 431, 7009 doi: 10.1038/nature02970 ナノチューブとナノワイヤーは、単元素(炭素やケイ素)組成あるいは多元素(化合物半導体や酸化物など)組成から成り、金属性から半導性にまで及ぶ電子特性を見せ、現在、電子電荷を制御するデバイス構造の設計に向けて盛んに研究されている。しかし、もう1つの重要な自由度である電子スピンについて、その制御が「スピントロニクス」デバイスの動作の基礎となっているにもかかわらず、あまり研究されているとはいえない。これはおそらく、スピン分極電子を注入できるナノメートルスケールの強磁性体構成ブロック(その中では電子スピンが自然とそろっている)が比較的少数しか存在しないことが原因と考えられる。本論文では、制御可能な自己集合によって形成した室温で強磁性になる酸化バナジウム(VOx)のナノチューブについて述べる。このように形成したナノチューブは、電子あるいはホールをドープすると、スピンフラストレートした半導体から強磁性体へと転移する。これはナノチューブを使ったヘテロ構造でスピン制御を実現する有望な手段になる。 Full Text PDF 目次へ戻る