Letter 環境:高CO2条件下で1,000世代にわたる選択を受けた緑藻の表現型 2004年9月30日 Nature 431, 7008 doi: 10.1038/nature02945 将来の地球規模の植物生産に及ぼす大気中のCO2濃度上昇の影響の評価は、高濃度のCO2条件下におかれた個々の植物または植物群落の生理的な反応に左右される。しかし植物個体群は大気組成の変化に適応する可能性があり、来世紀に生じる進化した植物群落は、現在の群落とは遺伝的に異なっている可能性がある。将来の群落の性質は不明であり、増減および規模が未知のバイアスが、地球規模でみた炭素プールの動態の予測に持ち込まれることになる。本論文では、高CO2条件下での培養に対する選択の結果現れる表現型を調べ、長期間にわたる選択実験の結果を報告する。約1,000世代後、単細胞緑藻Chlamydomonasの選択系列は、1,050 ppmのCO2濃度に対する特異的な適応力を獲得できなかった。しかし一部の系列には、クロロフィル含量の増加および細胞の大きさの縮小を伴う、光合成速度および呼吸速度の上昇を含む複数の特徴が生じた。これらの系列は、現在の大気中と同じCO2濃度条件下ではうまく成長できなかった。今のところ、我々はこの結果を、炭素濃縮機構に影響する遺伝子群における、条件的に中立的な変異の集積の結果と考えている。 Full Text PDF 目次へ戻る