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生化学:モロニーマウス白血病ウイルスの2量体ゲノムパッケージングの構造的基礎

Nature 431, 7008 doi: 10.1038/nature02944

すべてのレトロウイルスはウイルス粒子形成時に2つのゲノムを保持するという特徴をもつ。これは逆転写時の鎖転写による遺伝子組換えに必要である。ゲノムRNAはウイルス粒子中で2量体として存在し、RNAエレメントのオーバーラップが2量体化とキャプシド形成を促進することから、これらのプロセスが互いに関連している可能性が示唆される。どちらのプロセスもレトロウイルスのGagポリタンパク質のヌクレオキャプシドドメイン(NC)によって仲介される。本研究では、モロニーマウス白血病ウイルス(MoMuLV)のψ-RNAパッケージングシグナル内での塩基対形成において、ポリヌクレオチドの2量体化により誘導される塩基対形成の位置シフトが、保存されたUCUGエレメントを露出させることを示す。そのエレメントはNCに高い親和性で結合する(解離定数75±12 nM)。これらのエレメントは塩基対形成しており、単量体RNAではNCに結合しない。NCとMoMuLV ψ部位の101塩基からなる「コアキャプシド形成セグメント」との複合体構造から、NCに存在する単一のCCHC型zincナックルによる配列・構造特異的結合を促進する相互作用ネットワークが明らかにされる。我々の発見は、ゲノムをキャプシドで包む際の構造的RNAスイッチ機構を支持するものである。すなわち、単量体RNAでは塩基対形成によりタンパク質結合部位は隔離されており、2量体形成によってその部位は露出し、2倍体ゲノムのパッケージングを促進する。

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