Letter 認知:自然視覚条件での知覚入力によって作動中の皮質活動の動特性に加えられる小規模な調節 2004年9月30日 Nature 431, 7008 doi: 10.1038/nature02907 対象を見ている間、一次視覚野の神経活動は、主に環境からの感覚入力によって駆動されていると考えられている。しかし、視覚野のニューロンは、同一刺激の繰り返し提示に対して大きな変動を伴った応答を示す。この変動は、皮質内の不規則な自発活動による雑音だと見なされてきたが、最近の研究では、自発活動には高度に斉一的な時空間的構造があることが分かってきた。そうだとすると、自発活動のパターンは、自然な視覚条件のもとでの神経応答を、従前考えられてきたよりも大きく制限している可能性が出てくる。今回、動きのある自然情景およびランダム雑音の映画画像に対する一時視覚野ニューロンの応答と自発活動との間の関係を、覚醒時の自由視覚フェレットについて、目の開いたばかりの時期から成熟後まで調べてみた。誘発神経活動と入力シグナルの構造との間の対応性は、若齢動物では弱かったが成長とともに規則的に改善された。この改善は、自発活動の動特性の移行と関連していた。成熟後を含めた全成熟段階で、自発的神経発火の相関度は視覚刺激によってほんの僅かしか変化せず、感覚入力とは無関係であった。これらの結果は、発達中および成熟後の視覚野ではともに、知覚誘発神経活動は入力信号自体の構造を直接反映するのでなく、作動中の回路動特性の入力信号による調節と起動の様子を表現しているものと考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る