Letter 遺伝:イネいもち病の病原菌は根部に感染する菌類に典型的な成長過程を経る 2004年9月30日 Nature 431, 7008 doi: 10.1038/nature02880 病原体は、宿主への感染時に遭遇するさまざまな障害を乗り越えるために多様な戦略を進化させてきた。イネいもち病菌Magnaporthe griseaは、栽培イネの最も被害の大きい病気の1つの原因であり、葉部が関連する病原性研究の代表例となっている。この菌は、葉への感染時に精巧な侵入構造(付着器)の形成を始めとする一連の、はっきりした成長過程をたどる。この過程は詳細にいたるまで研究されており、M. griseaでは葉への感染の条件を整える30を超える遺伝子が既に同定されている。本論文では、M. griseaの生活環の新しい面について報告する。つまりこの菌は、異なる(これまで知られていなかった)一連のプログラムされた成長過程を経る場合があり、この過程は根部に感染する病原体に典型的である。また根での住みつきから植物体の全体が冒される場合があり、また地上部における典型的な病状に伸展する場合があることも報告する。葉いもち病に効果的な「遺伝子対遺伝子」型の特異的に働く病害耐性は根でも機能する。これらの知見は、菌類の成長、疫学、植物の品種改良や病害対策に重要な意味をもつ。 Full Text PDF 目次へ戻る