Letter

考古:アジア東北部の高緯度北方域で最古の人類の存在に関する新証拠

Nature 431, 7008 doi: 10.1038/nature02829

初期人類がアジアへ放散した時期の解明は人類進化研究における重要な課題の1つである。中国北部の泥河湾盆地にある馬圏溝遺跡の主に湖成層の発掘で、明らかに人類の製作による石器を含む層が4つ見つかった。今回我々は磁気層序により、4つの人工遺物層の年代をオルドバイ・サブクロンとカブ・マウンテン事象の間のほぼ34万年間に制約する結果を得たので報告する。4層のうち最深層は約166万年前で、東アジアで動物組織を石器で加工処理した、最古の記録である。最上層は約132万年前で、この地域でこれまで最古の考古遺跡と考えられていた小長梁の石器層と相関性がみられる。今回の馬圏溝遺跡での発見からすると、北緯40度のアジア東北部に人類が最も古く存在した時期は、西アジアの場合よりもごくわずかしか後でないことになる。今回の結果から考えて、おそらく温暖な気候の時期に、アフリカからの長距離だが急速な移動が開始し、それによって初期人類集団は長い期間にわたって東アジアの高緯度北方域に住み着くことができたとみられる。

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