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生理:制御ネットワーク動態のゲノム解析から大規模な位相的変化が明らかになった

Nature 431, 7006 doi: 10.1038/nature02782

ネットワーク解析は広く応用されており、社会的相互作用から送電網まで幅広い各種のシステムを記述する、いうなれば統一言語となっている。近年は分子生物学にもこの解析手法が使われているが、これまではでき上がったネットワークを静態的に解析しただけだった。本論文では、出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)で複数条件について転写調節情報と遺伝子発現データを統合することにより、ゲノム規模の生物ネットワーク動態を提示する。我々は、SANDYという、ネットワーク動態の統計学的解析のための手法を開発した。これは、よく知られた大域的位相測定、局所的モチーフ、新たに誘導された統計学を組み合わせたものである。我々は、根底のネットワーク構造には既存の観点やランダムなシミュレーションで予期されない大規模な変化があることを見つけ出した。転写因子は多様な刺激に応答して自身の相互作用の程度をさまざまに変化させ、それによってネットワークの配線をしなおす。転写因子のうちごく少数は恒久的にハブとなるが、大部分は特定条件の間だけ一時的にハブとして働く。我々はサブネットワーク構造を調べることにより、環境の応答がシグナルの素早い伝播を(たとえば短い制御カスケードで)促進し、一方、細胞周期や胞子形成では(たとえば転写因子が高度に相互連結して)複数段階を経て時間をかけて進行させる。実際、後者のプロセスを前進させるためには、位相特異的な転写因子が順番に相互制御し、さらに遍在的に活性な転写因子が2層の階層構造になるよう、これらの上に重なって働く。我々の予想では、ここで提示した概念の多く(なかでも大規模な位相的変化とハブの一時性)が、高等真核生物における複雑なシステム下位構造などの他の生物ネットワークにあてはまるはずである。

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