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地球:約18億4千万年前の硫化した海洋への変化

Nature 431, 7005 doi: 10.1038/nature02912

原生代(25億年前から5億4千万年前)はほとんど無酸素状態の始生代(25億年前以前)と、酸素が支配的な顕生代(5億4千万年前以降)との中間の時代である。原生代を通じた海洋の化学的性質の推移については、これまではおよそ23億年前に大気中の酸素が増加したことに応答して深海の酸化が徐々に進んだことで説明されるのが一般的であった。ここで仮定された海洋酸素量の増加は、溶解した鉄、すなわちFe(II)の酸化をもたらし、それにより約18億年前に縞状鉄鉱層(BIF)の堆積を終わらせたと考えられている。もう1つの解釈は、大気中の酸素量が増加したことで陸上の硫化物の風化が進み海洋への硫酸塩の流入が増加したというものである。このように硫酸塩の還元速度が増加すると、海洋が硫化するにつれて黄鉄鉱の形でFe(II)が除去される結果となる。本論文では、全球的にBIF堆積が起きた主要な時期の最終段階で堆積し、約18億年を経たカナダのアニミキー層群で得られた堆積物を調査した。これによりBIF堆積の終了に関する2つの相対立する仮説を評価することができる。ここでは、鉄−硫黄−炭素(Fe-S-C)の系統解析を用いて全球的なBIF堆積が終わった後も海洋の無酸素状態が続いたことを立証し、底層水の硫化が最終的にBIF堆積を終了させる原因となったことを示す。硫化した状態は8億年前から5億8千万年前の間にもう一度酸素量が大きく増加するまで継続した可能性があり、全球の一次生産速度を減少させ藻類の進化を阻んだ可能性がある。

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