Letter

技術:次世代固体−酸化物燃料電池のための高性能カソード

Nature 431, 7005 doi: 10.1038/nature02863

燃料電池は、化学エネルギーを効率よく電気エネルギーに直接変換する。さまざまなタイプの燃料電池の中で、固体−酸化物燃料電池(SOFC)は、環境に優しい発電という利点と燃料の融通性を兼ね備えている。しかし、高温(800〜1,000℃)で作動させる必要があるため、コストの高さや材料適合性の問題が残る。そのため、中間温度(500〜700℃)で作動するSOFCの開発に多くの努力が払われてきた。SOFCの作動温度を下げる際の主要な障害は、従来のカソード材料では、この温度領域で電気化学的に酸素を還元する活性に乏しいことである。今回我々は、SOFCの作動温度を下げるための新しいカソード材料として、Ba0.5Sr0.5Co0.8Fe0.2O3−δ(BSCF)を提示する。薄膜にドープした酸化セリウム燃料電池に組み込まれたBSCFは、加湿した水素を燃料とし空気をカソードガスとして働かせると、高電力密度(600℃で1,010 mW cm−2、500℃で402 mW cm−2)を示した。さらに我々は、陽極と陰極の反応が同一室内で起こる燃料電池の「単室」作動には、BSCFは理想的であることを報告する。BSCFカソードの高出力は、材料中の酸素拡散速度が大きいことによって生まれる。作動温度を低下できるため、BSCFカソードはSOFCの広範囲な応用をもたらすだろう。

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