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進化:多数種からなる群集におけるミュラー型擬態の進化

Nature 431, 7004 doi: 10.1038/nature02818

捕食者にとって攻撃しても餌にならない獲物に相当する種は、他の防御機構を備えた共存種と、目立つ色彩や特徴となる模様を共有することがよくある。この現象はミュラー型擬態と呼ばれ、餌にならないことを共通の方法で目立たせて防御手段とする被食者に選択が働いた結果だ、という説明づけが長くなされてきた。しかしこの理論は、食べてもまずい2種類の被食者を扱った研究では必ずしも裏づけられていない。今回我々は、ヒトが捕食者となってコンピューター上の獲物を狩るというシステムを使い、餌にならない獲物が2種類の場合には、必ずしも捕食者が強い選択をかけて擬態を生じさせるとは限らないことを示す。一方、捕食者が多様な種類の獲物と出会う場合には、餌にならない獲物が互いに似通ってくるような選択が強く働きうることを実証する。この場合にかかる主な選択の力とは、捕食者が獲物の有益さを被食者の種別に評価することではない。捕食者が学習して、餌になるものとならないものを区別する形質を共通に持つ表現型をうまく避けるようになることである。これには意志決定の簡略化が必要である。簡単な特徴で意志決定ができるようになれば、希少種で生じる不完全な擬態の広がりが促進される結果となる。これから考えるとミュラー型擬態は、多数種からなる群集の方で生じやすいことになる。

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