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生態:貧栄養性の太平洋域における単細胞ジアゾ栄養生物による高いN2固定率

Nature 430, 7003 doi: 10.1038/nature02824

窒素の利用可能性は海洋環境における生物生産力の制御に重要である。深層水の硝酸塩は、外洋の貧栄養海域の一次生産を支える新しい窒素の主要な供給源だと長い間考えられてきた。しかし最近の研究によって、生物によるN2固定が海洋の新しい生産を支えるうえで必須の役割を果たしていることがわかってきた。大型コロニーをつくるTrichodesmium属のシアノバクテリアや異質細胞性の細胞内共生細菌であるRicheliaは、これまで海洋のN2固定の主な担い手であると考えられてきたが、最近になって北太平洋の中央旋流のピコプランクトンやナノプランクトン群集で、単細胞ジアゾ栄養生物のシアノバクテリアや細菌プランクトンが見つかり、また、さまざまな分子や同位体の証拠から、これらの単細胞生物が海洋の窒素収支に大きく関与している可能性が示唆されている。本論文では、これらの微小で従来見落とされてきたジアゾ栄養生物によるN2固定率を報告する。この率は空間的にばらつきがあるものの、これより大型で目立つような生物について報告されたN2固定率と等しいかそれ以上になりうる。太平洋のさまざまな海域(単細胞ジアゾ栄養生物の特徴が最初に調べられたハワイ沖海域を含む)で小型ジアゾ栄養生物による15N2固定を直接測定した結果からみて、単細胞ジアゾ栄養生物によるN2固定は貧栄養海域における新規生産総量の相当な部分を支えうることが示される。

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