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細胞:Rbが不活性化されると細胞周期の進行が有糸分裂制御から切り離されるためにゲノムの不安定性が高まる

Nature 430, 7001 doi: 10.1038/nature02820

ヒトの進行癌は必ず異数性を示し、染色体数が異常な細胞を含むが、この性質のもとになる分子レベルの欠陥が何かははっきりせず、またこれが悪性表現型の原因なのか、結果なのかもわかっていない。網膜芽細胞腫(Rb)経路の機能を失わせる変異も、ヒトの癌に共通してみられる。これらの変異は、E2Fファミリーの転写因子の調節を解除して細胞周期の進行を制御できなくすることによって、腫瘍の発生を促進する。本論文では、有糸分裂チェックポイントタンパク質Mad2はE2Fの直接の標的であり、そのためRb経路が働かない細胞では発現に異常がみられることを明らかにする。これと一致して、数種類の腫瘍ではMad2が過剰に発現されており、E2F活性の高さや患者の予後の悪さと相関が見られる。正常細胞と形質転換細胞でRb経路に損傷を発生させると、Mad2の発現の異常と異数性に結びつくような有糸分裂の異常が起こり、こうしたMad2の上昇が直接有糸分裂の異常に関わっていた。これらの結果は、有糸分裂の正確性を危うくするような細胞周期の制御欠陥の副産物として、染色体の不安定性が生じ得る仕組みを示しており、ヒトの癌で異数性を示すものが多いことを説明する新しいモデルであると考えられる。

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