Letter 神経:反復刺激に対するNMDA受容体応答を決定する反応機構 2004年8月12日 Nature 430, 7001 doi: 10.1038/nature02775 中枢の興奮性シナプスでは、グルタミン酸と高い親和性を持つN-メチル-D-アスパラギン酸(NMDA)受容体は、単発の伝達物質の放出パルスに対して立ち上がりの遅いシナプス電流を作り、2発目の近接した刺激に対しては、重畳した電流を生み出す。今回我々は、組換えNR1/NR2A受容体からの単一チャネル電流において、伝達物質結合とチャネル開閉のキネティクスを精査することにより、連続した活動電位列に対するシナプス応答が、受容体側の分子反応機構によって決められることを示す。活性化反応について見積もられる速度定数から、受容体は伝達物質の結合後約4ミリ秒間、高親和性で閉じた立体構造にとどまり、その後開くか伝達物質を解離するかのいずれかにほぼ等しい確率で進む、ということが予測される。全結合部位が占有された受容体のうち約半数しか活性化しないことから、反復刺激が生み出す波形は、パルス頻度しだいで異なったものになる。この高親和性で低効率な活性化機構は、刺激頻度で後に起こるシナプス可塑性の方向が変わることに関連している可能性がある。 Full Text PDF 目次へ戻る