Letter 生化学:KvAP電位依存性K+チャネル開孔状態の電子顕微鏡解析 2004年8月12日 Nature 430, 7001 doi: 10.1038/nature02735 電位依存性イオンチャネルは膜電位の変化に応答してゲートを開くことにより、電界効果トランジスターのように働いている。ゲートの電位に対する応答は電位センサーにより仲介される。電位センサーはアルギニンを含む構造で、膜電位に応じて動くと考えられている。本研究では、超好熱性古細菌(Aeropyrum pernix)由来の電位依存性K+チャネル(KvAP)を電子顕微鏡によって解析した。Fab断片は「電位センサーパドル(櫂)」構造に付着しており、分解能10.5Åの解像度の電子顕微鏡マップで同定された。電子顕微鏡マップ上でFab断片が細胞外表面上にあるのは、電気生理学的実験で得られた膜が脱分極して開いたチャネルのコンフォメーションと一致する。さらに電子顕微鏡マップと結晶構造を比較したところ、電位センサーパドルは「上方」(つまりチャネルの細胞外表面近く)にあって、タンパク−脂質界面に位置していることがわかった。この観察は、センサーが電位の変化に応じてタンパクによって囲まれたゲートとして働く孔の中ではなく、タンパク−脂質境界面で動くという仮説を支持する。 Full Text PDF 目次へ戻る