Letter 発生:平面内細胞極性シグナル伝達はゼブラフィッシュの原腸形成において細胞分裂の方向性を制御する 2004年8月5日 Nature 430, 7000 doi: 10.1038/nature02796 方向性をもった細胞分裂は、細胞運命決定因子の非対称分配から組織の形作りにいたるさまざまな過程でパターン発生に絶対不可欠な要素である。これまで分裂の方向が組織の伸長において重要な機能をもつことが示唆されていたにもかかわらず、その制御機構については無脊椎動物の線虫Caenorhabditis elegansやショウジョウバエDrosophila melanogaster以外ではあまり研究されてこなかった。本研究で我々はin vivo共焦点画像を用いてゼブラフィッシュの原腸形成中の有糸分裂を解析し、背側の細胞には胚の動物−植物極軸に沿って分裂する傾向があることを見いだした。この動物−植物極性の確立にはWnt経路の構成因子のSilberblick/Wnt11、Dishevelled、Strabismusを必要とする。我々の発見はゼブラフィッシュの原腸形成における方向性のある細胞分裂での非典型的Wntシグナルの重要な役割を明らかにし、方向性をもった細胞分裂が軸伸長の原動力であることを示す。さらに、非典型的Wntシグナル伝達が脊椎動物の体軸伸長において進化的に保存された役割をもっており、細胞のインターカレーションと有糸分裂の両方を方向付けしていると我々は考える。 Full Text PDF 目次へ戻る